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ジェントルかっぱのブログ

読書、映画、美術鑑賞

【瀕死語】「いまいましい」

小説などに出てくる言葉で、すぐに意味は通じるし、死語になってはいないものの、日常生活ではまず使わないし世代継承もされにくく、死語になってゆきそうだと推定されるものを、「瀕死語」と呼ぼう。

 「いまいましい」(トルストイアンナ・カレーニナ』より) 

[形][文]いまいま・し[シク]
1 非常に腹立たしく感じる。しゃくにさわる。「―・い泥棒猫め」「―・いことに今日だけ天気が悪いらしい」
2 けがれを避けて慎むべきである。遠慮すべきである。
「ゆゆしき事を近う聞き侍れば、心の乱れ侍る程も―・しうて」〈源・蜻蛉〉
3 不吉である。縁起が悪い。
「かく―・しき身のそひ奉らむも、いと人聞き憂かるべし」〈源・桐壺〉

いまいましい【忌ま忌ましい】の意味 - goo国語辞書

中年の女性が使いそうなイメージの言葉である。
大辞林の用例では源氏物語を引いている。
現代では源氏物語の使い方はしないが、とても息の長い瀕死語である。
これからも1000年位、用法や意味を変えながら瀕死のままでいるのだろうか。
なお、用例に出てくる「泥棒猫」「しゃくにさわる」も瀕死語の気配がする。現代では縁側から侵入して食べ物を盗んでいく猫はあまりいないし、お腹が痛いときに病院に行って「先生、私には持病の癪があって」とは言わない。(心理状態を表す「癇癪」は「子供がかんしゃくを起こす」など、今でも生きている言葉である)